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コンサータやストラテラは飲むべき??ADHDの子が薬を始める前に知っておきたい3つのこと

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コンサータやストラテラは飲むべき??ADHDの子が薬を始める前に知っておきたい3つのこと

よくある質問やご相談の1つに「薬は飲んだ方が良いのでしょうか?」という質問があります。
突然「薬」と言われてもどうしていいか分からないですよね。作用・副作用を説明されてもそれが実生活にどう影響を及ぼすのかはやってみなければ分からないというのが本当のところだと思います。

私たちは医師ではありませんので明確に「こうすべき!」ということは残念ながら言えません。

でも、医師よりも身近にいる存在として、そしてこれまでご家庭から相談を受けてきた側として「これだけは大切!」というポイントをまとめました。

なぜ薬が処方されるの??

ADHDや自閉スペクトラム症の子に処方される薬と言えばストラテラ・コンサータ・インチュニブなどがあります。

自閉スペクトラム症の場合は薬が処方されることはADHDほどではないようですが、それでもその発達特性からコミュニケーションの難しさや学習上の課題があってストレスにさらされやすいため、ストレス緩和や自律神経を整えるための薬を処方されることはあるようです。

一般にこうした薬は主に、現状の問題解決のために処方されます。

多動性が強いと他害のおそれが高まったり、自分では抑えきることのできないほどの衝動性に駆られることがしばしばあります。
こうした行動は自他ともに危害を及ぼす可能性があるため、そうした可能性を減らすために処方されます。

他にも勉強している最中の集中力が持続できるようにする、とか、学校生活で少しでもじっとしていられるようにする、など、その課題を解消するために処方されます。

薬を比べてみよう~コンサータ・ストラテラ・インチュニブ~

こうした薬はそれぞれに人体への働きかけ方や効果が異なります。

コンサータははっきりとした効果をもちます。
すぐに効果が現れるとともに「不注意・多動・衝動性」のすべてに効果を持ちます。
その分、睡眠障害や食欲不振といったリスクも強く出てくることがあるようです。

ストラテラはじっくりと効いていく薬です。
コンサータと同様「不注意・多動・衝動性」のすべてに効果を持ちますが、コンサータほど即効性がありません。
そのため「あまり効いていない」と感じる人も多いかもしれません。

インチュニブは2017年に日本で発売された3番目のADHDの処方薬です。
コンサータ・ストラテラがシナプスの情報の送信側に作用し、情報伝達物質の濃度を高める作用を持っていました。
インチュニブはシナプスの受信側に作用し、受け取った情報にふたをして情報が洩れていかないようにする作用を持っています。
脳内の情報伝達効率を高めることで注目されています。


多動性が見られたらすぐに処方を依頼すべき?

すぐに薬をもらうまえに大事なのはお子さんの今の状態をしっかりと把握することです。

薬は医師から処方されますが、医師に対してなるべく忠実に情報を伝えることが判断のカギとなります。

特に「本人が困ってそうかどうか」「今の生活で誰かに危害を加えることはあるかないか」「勉強するうえでつまづいているところは薬によって解決できそうかどうか」

など、これらの情報を適切に伝える必要があります。
その中でもポイントになるのは
①本人の意志
➁始め方
➂終わり方

です。
(写真提供)
Csaba NagyによるPixabayからの画像

ポイント①~本人の意志を確認する~

小学校高学年ともなると、本人に「授業に集中したい。」「トラブルが起こらないようにしたい」などの意志がはっきりしてきます。

1番良いのは自力でなんとかできることですが、そうならないことに辛さを感じているかどうか。

本人がどのくらい生活に困っているか確認できると良いですね。

まだ自分で判断できない場合は、慎重に始めることが多かったです。医師も「まずは少ない量から始めてみましょう。」

press 👍 and ⭐によるPixabayからの画像

と、人体や生活への影響を最小限にする程度で処方してくれます。

ポイント②~始め方~

どんな薬にもメリット・デメリットはあります。
まずは具体的に「どんなところを改善するために処方してもらうか」を確認しておきましょう。

そのためにはあらかじめ家庭生活や学校生活での様子をキャッチしておきます。

伝えるときにはなるべく正確に伝えた方が処方の判断に役立ちます。

勉強面では「10分程度集中力が続く」「計算していると眠くなりやすい」など、判断に必要そうな情報をご家庭に報告していました。

Tumisu, please consider ☕ Thank you! 🤗によるPixabayからの画像

そして、メリットデメリットを十分に理解した上で処方してもらっていました。

ポイント③~終わり方~

途中の経過観察も含めて、本人の中で困ったことやこれまで悩んでいたことが減ってきたな、と思ったら量を減らしたりやめることを検討するタイミングです。

また、反対に「特に効果はなかった」ということもあるのでそのときもすぐに相談ですね。

まずは少量から使ってみる、というご家庭が多かったので、メリットデメリットを確認しどんなところを改善したいかを明確にした上で使用できると良いですね。

また、学校の授業中に眠くなってしまうことが増えることもあるので、事前に学校とも服薬の影響を共有しておくのも大切です。

TheOtherKevによるPixabayからの画像

まとめ

薬に対する考え方は人それぞれです。
もしかしたら中には「絶対飲ませたくない!」という人もいるかもしれませんね。

多くの人が「薬で何かあったら怖いな。」と考えているようですし、

薬があればもう大丈夫!ということでもありません。

上手にお付き合いしていく方法を見つけるためには医師やお子さんとのコミュニケーションや普段の様子から考えていくことが大切です。

何よりもお子さんの生活が良くなって、ご家庭の中での心配が減るために必要とあれば使って見るのも良いのではないでしょうか?

(写真提供)
Charles McArthurによるPixabayからの画像

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