感情のラベリングがイライラ防止に!自閉傾向がある子供にもラベリングをしてあげよう。
目次
- ○ 感情のラベリングがイライラ防止に!自閉傾向がある子供にもラベリングをしてあげよう。
- ・感情のラベリングとは
- ・自閉傾向にある子は感情のラベリングが苦手?
- ・大きく分けて2通り。感情のラベリングが苦手な子の傾向
- ・感情のラベリングをしてあげよう
- ・まとめ
感情のラベリングがイライラ防止に!自閉傾向がある子供にもラベリングをしてあげよう。
自閉傾向にある子の中には自分の感情表現が難しい子がいます。また、知的な発達がゆっくりだと感情の複雑化に語彙が追い付かないため、突然泣き出してしまったり起こってしまうこともあります。
成長ととともに複雑になっていく感情には、場面ごとに感情のラベリングを行ってあげることでストレスをやわらげてあげることができます。
感情のラベリングとは
感情のラベリングとは、自分の持っている感情を言語化して表現することです。
なぜ感情のラベリングが大切なのか。それは普段感じていることを言葉にすることでストレスを発散し、なるべくため込まないようにするためです。
ストレス対策はやっぱり「言語化」が最強だった。“自分のキモチ” を言葉にできますか?
自閉傾向にある子は感情のラベリングが苦手?
これまでの経験や本を読んでいても、自閉傾向にある子たちは感情表現が苦手な傾向にあるようです。
特に自分に起こった出来事を表現することはできても、そのとき自分にどのくらいの感情をともなっていたのかがわからないことがあるようです。
感情表現は自分の内面を表現して理解してもらうために重要ですが、この表現がうまくいかないとストレスだけがたまっていってしまいますよね。
特に友達とのトラブルが多かったり相手の言っていることが理解できなかったりすると、より多くのストレスを抱え込むことになってしまうかもしれません。
大きく分けて2通り。感情のラベリングが苦手な子の傾向
感情のラベリングが苦手なのは言葉を知らないからでしょうか?
実はラベリングが苦手な場合にもつぎの2つの傾向があると考えられます。
(1)言葉を聞いたことはあるものの、その場でとっさに使うことができない
(2)遠回しな表現を多く身に着けたため、素直な感情表現にはなかなかならない
(1)言葉を聞いたことはあるものの、その場でとっさに使うことができない
感情表現を表す言葉はたくさんあります。中には比喩表現を用いたり(はらわたが煮えくりかえる、など)その方法も様々です。
ただ、聞いたことがある感情表現でもとっさに使えるかどうかは別です。
特に言葉のアウトプットが苦手な傾向にある子は、とっさにこうした言葉を使うことが難しいのです。
だから感情表現の選択肢を与える、ということが大事になってきますね。
(2)遠回しな表現を多く身に着けたため、素直な感情表現にはなかなかならない
アウトプットが難しい子とは対照的に、たくさんの言葉を使って説明はできるけれども素直な感情表現とは遠い場合があります。
難しい言葉で感情の揺れから自己防衛している場合もあります。
また、出来事と感情について因果関係を用いて説明することが難しい場合もあります。
本来、出来事があってその出来事によって自分の感情が起こりますよね。
でも、出来事の説明に終始してしまっていざという感情が結びついていない場合があります。
この場合もこちらで言葉を代弁し、出来事と感情の間に因果関係を作ってあげると良いですね。
感情のラベリングをしてあげよう
感情表現がうまくいかないケースとしてはもちろん、もともと引っ込み思案だからということも考えられます。
だた、いずれの場合であっても起こった出来事に対して感情のラベリングを行ってあげると気持ちの切り替えが早くなったり、自分の行動のよしあしがちゃんと見えるようになったりします。
そのためにはかかわる大人が感情を代弁してあげることが重要です。
感情を代弁する際には焦らず、じっくり、そしてなるべく的確な表現を見つけてあげることが大切です。
心が躍るほどうれしかったんだね!
寂しかったね、せつなかったね、などのように表現の幅を広げてあげると良いですね。
また、喜怒哀楽それぞれの中に階層をつくってあげると落ち着くこともあります。
「今日は嬉しさが50%くらい」のように%表示を楽しむ子もいますので、感情の階層づくりもぜひ実施してみてくださいね。
まとめ
感情表現の幅は自分の感情をより的確に表現し、なるべく感情をため込まないために大切です。
ただ、それ以外にも「感情には様々な感情がある」「ちょっと嬉しいときもあればとても嬉しいときもある」のように幅あることを理解するためにも有効です。
たくさんの感情表現を身に着けられると良いですね。