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それは本当に学習障害?まずは学習障害のことを知ろう

最近「もしかしたら学習障害かも?」という話題が増えた気がしませんか?
実は学習障害は以前から存在していたのですが、定義が不明瞭だったり実態がつかみきれないことが多く今よりも発見がはるかに困難でした。
近年、脳科学や神経心理学を中心とした科学の進展もありしだいに学習障害が広く認知されるようになりました。
一方で「これは学習障害?それとも何か他の理由?」と、判断に迷うケースも増えてきているようです。
これからはますます個性の時代。学習障害を個性の1つととらえるための大事な情報をまとめていきます。

目次

学習障害とは

実は学習障害の定義はまだ定まっていない?広がりつつある学習障害の枠

学習障害は一般的に「知的発達や視聴覚の障害がなく、学習環境も整っており本人の努力にも問題がないにもかかわらず「読み」「書き」「計算」「聞く」「推論する」などの能力に著しく困難を示す様々な状態」とされています。

もともと学習障害は「読む」「書く」「計算する」に対する著しい困難を示す場合、と定義されていたのが様々な観点から学習障害をとらえるようになり、「聞く」「推論する」といった能力も含まれるようになりました。

「字が汚い!!学習障害かもしれない!」はちょっと待って!判断は医師や生活を見て総合的に。

「字が全然うまく書けない。これは学習障害かも!」もしかしたらそのように考えてしまうこともあるかもしれませんが、ちょっと待ってください。

確かにあまりに字が汚くてうまく書けない場合、学習障害のうちの書字障害が考えられるケースもあります。しかしのちほどお伝えするように、1つの遅れが必ずしも障害と結びつけられるとは限りません。

学習障害と判断するためには心理検査の結果や医師の診断をはじめ、生活上の字の様子や学校での様子を踏まえて総合的に判断することが重要です。

同じように「読むのが難しそう。」「計算が周りの子に比べて遅いかも?」と感じたとしてもすぐに学習障害と判断できることではありません。

どうすれば学習障害と分かる?

学習障害の判断は難しくひと目で判断ができません。
判断するためには「その子がどのようにものをとらえているか。」「どのようにキャッチした情報を処理しているか。」「学習を楽しむ意欲がそがれてしまっているか。」といった様々な様子を確認する必要があります。

就学前や小学生低学年の場合はとくに自分の見え方を表現することが難しく、また、表現できたとしても自分と周りは同じ見え方だと考えているので、発見が容易ではないのです。

だからこそ周囲で見つけてあげることが重要なのですが、こちらもそう簡単なことではありません。

これは一言でいえば、私たちはだれしも代わりに目や耳になってあげることができないからです。

また、知的に遅れはないがどこかに著しい困難がある、と説明されても分かりづらいですよね。学習上は遅れが生じているケースが多いので遅れていないはずがない、と考えてしまうのも無理はないでしょう。

学習障害にはこのような判断の難しさがあります。

学習障害は改善できる?何か方法はあるの?

学習障害は知的発達や視聴覚の困難はないにも関わらず読むことに課題のある様々な状態を指します。しかし「知的発達や視聴覚の困難がない」と判断することもまた難しいのが現状です。

そのため完全に学習障害であるとすれば他の能力を伸ばすことが最善であり、他の要因があるのだとすればその要因に対する対応を行うことで改善できるといえます。

これは言い換えれば学習障害と判断する前に確認できるポイントがあるということです。

①学習到達度を確認する
②知能検査や教育検査の結果を参考にする
③感覚器官の働きを確認する
④運動機能の様子を確認する
⑤学習環境を検討する

これらを踏まえて私たちのところではアセスメントを作成し、その子の学習活動が促進されるよう計画を立てています。
臨床心理士とも提携し確実なアセスメントを提供しておりますのでお気軽にお問い合わせください。


プラタナスが学習障害やそのグレーゾーンの子たちを受け入れられる理由

はじめに知ってほしいのは、私たちは「発達障害や学習障害があったりグレーゾーンにあっても、他の子と限りなく近い形で学習が楽しめるようになってほしい!」という考えのもとで教室の運営や家庭教師を行っています。

そのためには発達障害や学習障害への理解はもちろん、どのように受け入れることができればその子の学びが促進されるかについて研究を重ね、実践し続けてきました。

これらの経験や実績をふまえ、プラタナスでは「読み・書きに重点を置くのではなく、体験やコミュニケーションを通じて学習活動がされ、たくさんのことを知ってもらえるように」という想いのもと、体験やフィールドワークを重視したカリキュラムを提供しています。

例えばMELサイエンスはゴーグルをかけたりグローブをはめたりと本格的ですが、変化の様子や実際の準備のプロセスはわかりやすく実践しやすい内容となっています。

これは子どもたちの知的好奇心を刺激し、学習活動を促進させます。

また、GEMSはフィールドからの探求型となっており、その表現方法は様々ですから、学んだことやその場で発見したことを自由に表現できます。

つまり、学校では得られない体験を提供し自分のもっとも好きな方法で表現できるようなカリキュラムの内容なのです。

ただし読み書きをおろそかにしてもいません。
もしもその子に、読み書き、そして計算が苦手な理由があるなら、それらに対して合理的な配慮を行ったうえで学習活動に参加してもらいます。

どのようなサポートを行うかは、私たちのところで数多くの家庭によって利用されているアセスメントや分析方法を用いて決定しています。
そのため安心して学習活動に取り組むことができます。

まとめ

いかがでしょうか?
学習障害にはまず様々なタイプがあることを知っておいてくださいね。そしてまずは子どもの様子の観察を!
実際、学習がうまくいっていないのでは?と考えると焦って原因を探りたくなります。

しかし学習上の課題は1つではありません。そして焦って決めつけてしまうことは何より大切なことを見落としてしまいかねません。まずは一歩引いてしっかりその様子を見守ってあげてください。
その中で気づいたことや、保護者の方が本当に心配なことを、学校の先生や専門家(もちろん私たちも!)に相談してください。

相談は無料で受け付けています。

学習ができないから学習障害なのではなく、そこには様々な背景があるのです。
本当に奥が深い世界なんですよ!

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